先日、中国家電が高品質というブログを書きましたが、
家電だけではなく、自動車業界でも液晶テレビのように日本企業がピンチになりえる可能性があるんです。
最近、テレビをつけると女優を起用した中国メーカー「BYD(ビーワイディー)」のCMを見かけるようになった、という方も多いのではないでしょうか?
「なんだか聞き慣れないメーカーだけど、大丈夫なの?」と感じる人も少なくないはずです。
BYDは今、世界のEV(電気自動車)業界でトップを走る存在になっています。
テスラを抜いて世界一に
BYDは2025年、グローバルでのEV(BEV)販売台数で米テスラを上回り、世界首位に立ちました。
プラグインハイブリッド車(PHEV)を含めた新エネルギー車全体では、年間460万台という規模を販売しています。
「中国メーカーだから」と侮っていると、いつの間にか世界最大のEVメーカーになっていた、というのが今の状況です。
強さの秘密は「全部自分で作る」こと
BYDが他社にない強さを持つ理由の一つが、徹底した内製化です。
多くの自動車メーカーは、バッテリーや半導体といった主要部品を外部の専門メーカーから調達しています。
ところがBYDは、バッテリー、モーター、車載用の半導体まで、主要部品の約9割を自社グループ内で作ってしまいます。
もともとBYDは自動車メーカーではなく、携帯電話用バッテリーの製造会社としてスタートした会社です。
そこで培ったバッテリー技術を核に、自動車事業へと展開してきた経緯があります。
部品を全部自社で作れるということは、それだけ製造コストを抑えられるということ。
これが「高性能なのに価格が安い」というBYDの大きな武器になっています。
技術力も侮れない
価格の安さだけが取り柄ではありません。
BYDが開発した「ブレードバッテリー」という独自のバッテリーは、安全性とエネルギー密度を両立させた技術として評価されています。

デザインはともかく、1度のフル充電で2100㎞も走るって凄くないですか?
コレ使って個人タクシーでもしよっかな?(笑)
さらに近年では、わずか数分の充電で数百キロ分の航続距離を回復できる超急速充電技術も実用化しました。
ガソリン車の給油時間に近づきつつあるといえば、その進化のスピード感が伝わるのではないでしょうか。
日本での展開とCM戦略
BYDは2023年に日本の乗用車市場へ本格参入し、様々なモデルを相次いで投入してきました。
とはいえ、日本での知名度はまだ高いとは言えず「中国メーカーへの抵抗感」も一部にはあります。
そこでBYDが打った一手が、女優・長澤まさみさんを起用したテレビCMでした。
「ありかも、BYD!」というキャッチコピーで全国放送を開始したところ、CM放映後には販売店への来店客数が大きく増加したと報じられています。

販売台数自体は、2026年に入ってからも前年を大きく上回るペースで伸びています。


まだ日産や トヨタといった国産メーカーの販売規模には及びませんが、輸入EVという枠で見ると、テスラなどと肩を並べる存在感を見せ始めています。
去年9月にはスポーツモデルで驚くニュースが飛び交いました。
中国BYDのスーパーEV、量産車の世界最速記録を更新

中国のEVメーカーであるBYDは22日、同社の高級ブランド「仰望(Yangwang)」のスーパーカー「U9 Xtreme」がドイツのテストトラックで、時速496.22kmという驚くべき最高速度を記録したことを発表した。
現に中国では海外の競合他社を圧迫しています。
フォルクスワーゲンやトヨタ、ホンダなども苦戦していてゼネラルモーターズは中国事業で50億ドル(約7880億円)の打撃。
ポルシェとBMWは中国での販売不振を報告した。
自国とは言え、かなり押されていることが分かります。
課題がないわけではない
もちろん、いいことずくめというわけではありません。
日本政府によるEV購入補助金制度の見直しで、相対的に国産車が優遇される形となり、BYDにとっては逆風となっている面もあります。
また、急拡大する中国EV業界全体に言えることですが、過当競争による淘汰やバッテリーの安全性については、業界内からも懸念の声が上がっています。
やっぱり安くて高品質
「安いけど大丈夫?」というイメージだけでBYDを見てしまうのは、もったいないかもしれません。
バッテリー技術を武器にした垂直統合型のものづくり、そして世界販売台数トップという実績は、単なる価格競争力だけでは説明がつかない実力の証です。
CMで名前を目にする機会が増えた今こそ、この中国発のEVメーカーがどこまで日本市場にどう食い込んでくるか気になりますね。
家電と同じく物価高のこの時代、安くて性能が変わらなければ、
そりゃ安い方買っちゃいますよね。

