またまた店長の好きな宇宙のお話です。
「うわ、興味ないやつだ」って思う人結構いると思いますが、今回は昔にテレビでしていた「projectX」のようなお話で
いま話題のスペースXとかではなく、我が日本の会社のお話で
ちょっと「下町ロケット」のようなお話なので楽しんでいただけると思います。
今回は陰謀論とか都市伝説とかは一切書いてませんw
地球の写真って夜は撮れない
天気予報とかで見る衛星写真、あれって基本カメラで撮ってます。普通のカメラと同じ原理で
当たり前ですが、カメラって暗いと撮れないし曇ってても雲しか写らない。
つまり、夜とか、天気が悪いときの地球は実はほとんど撮れない。
しかも地球上で「今ずっと夜」か「ずっと天気悪い」場所を合わせると、地球全体の75%くらいになるらしいです。
電波を使えば、夜でも曇りでも撮れる
そこで出てくるのが「SAR(サー)」という衛星で
カメラみたいに光を撮るんじゃなくて、自分で電波を地面に向けて発射して、跳ね返ってきた電波を分析して画像を作るという仕組み。

電波だから、夜だろうが曇ってようが関係なく地表を見られる。
理屈だけ聞くと「めちゃくちゃ便利じゃん」って思いますが、これには長年の壁がありました。
電波って光よりも波長が長いから、ちゃんとした画質を出そうとするとアンテナがめちゃくちゃデカくなる。
しかも電力もめっちゃ食う。
だから「SARを小型の衛星に積むのはさすがに無理」って、ずっと言われてたらしい。
その「無理」を、折り紙みたいに畳んで解決した
その無理を本当にやってしまったのが、福岡のQPS研究所という会社なんです
つくったのは、直径3.6mもある大きなアンテナ。
でもこれ、打ち上げる前は折り畳み傘のように直径80cm、高さ15cmくらいまでぎゅっと畳んでおける。
宇宙に着いたら、バネの力だけでパカッと開いて、たるみのないきれいなお椀型になる。まさに折り紙!
しかもこれ、特許まで取ってるらしい。
個人的にグッときたのはここから。このアンテナ、一つの天才が全部作ったわけじゃなくて、福岡の色んな町工場が力を合わせて作ってるんです。
・アンテナの骨組み → 糸島市のバネ屋さん
・組み立てとか部品づくり → 筑後地域のチーム
・アンテナの網の部分の縫製 → 大川市の加工会社
「宇宙開発」って聞くと、なんかもっと近寄りがたいイメージあるけど、実際は普通の町の工場の技術がめちゃくちゃ活きてる。
日本の匠の技術です!
しかも試作品を100個以上作って、何百回も失敗しながらここまで来たらしい。
地味だけど、めちゃくちゃ人間くさい話ですね。
努力の結果、1m以下の高分解能でありながら、従来の衛星に比べて20分の1の質量で100kg台へと軽量化、コストも約100分の1と、常識を超えるイノベーションを実現しました。
これが世界トップレベルの100kg台高精細小型SAR衛星「QPS-SAR」なんです。
全部自分たちで作ってるから、動きが早い
衛星って、アンテナ(観測する部分)だけじゃなくて、電源とか姿勢を保つ土台の部分(バス部)も必要ですが、QPS研究所はここも全部自分たちで作ってる。
これのいいところは、何か変えたいとき、外注先の都合を待たずに自分たちのタイミングでパパッと改善できるってこと。しかも近くに頼れる会社もたくさんあるから、開発のスピードがめちゃくちゃ速い。
この会社は「夢のバトンリレー」でできてる
もう一個いいお話なのが、人の話
1990年代、日本の宇宙開発を引っ張っていた九州大学教授八坂哲雄さん(現在84歳)という人が、「九州には宇宙産業を育てられる可能性がある」と気づいて、九州にその産業を呼び込む活動を始めた。
それが2005年、QPS研究所の設立につながって、8年後、その想いは教え子だった今の社長・大西俊輔さんに引き継がれます。そして世界初の技術を積んだ衛星プロジェクトが本格的に動き出しました。

そして2025年12月、次のステージとしてホールディングス体制に…
誰か一人のひらめきじゃなくて、想いがちゃんとバトンとして渡されて、育ってきた会社なんだなと思うと、ちょっとグッとくるものがありますね。
36機の目が地球を見てる
今このQPS-SARという衛星は36機体制で地球をほぼリアルタイムで見るというプロジェクトを進めてます。
これができたら、夜だろうが嵐だろうが、地球のどこで何が起きてるか、ほぼタイムラグなしで分かるようになる。
世界中のほぼどんな場所でも平均10分以内に観測し、特定の地域を平均10分に1回定点観測することが可能になり、
土地や建物などの“静止体”だけでなく、車や船舶、更には家畜や人の流れなどの“移動体”をデータとして蓄積できるようになるそうです。

これって、災害のときや防衛など様々な分野で超役立ちます。
可能性はもう無限大!
宇宙に興味なかった方も、完全Made in Japanの「福岡の町工場が地球の見え方変えようとしてる」って聞くと、なんか応援したくりませんか?
「スペースXに負けてらんねぇ!」
そんなお話でした。
八坂哲雄さんの過去に描いた夢は、今の希望となり、将来の現実となる…
「ヘッドライト~♪テールライト~♪旅は~まだ、おわら~ない~♪」
「projectX エンディングテーマ・中島みゆき」

